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DESIGN

Heimtextil/ハイムテキスタイル2024 レポート

Heimtextil(以下、ハイムテキスタイル)は、毎年1月にドイツ/フランクフルトにて行われる世界最大級のテキスタイル見本市です。
今年は鉄道のストライキや農業従事者によるデモと重なり、来場者数の減少が懸念されたものの、最終的には307,418人の来場があり、前年比+2000人となりました。
今回のC-lab.トピックスでは、彩り豊かなハイムテキスタイル2024の魅力を一部ご紹介します。

C-lab.ではハイムテキスタイルをはじめ、海外の展示会に関するレポートやトレンド分析情報を多数取り揃えております。より詳しい 情報をお求めの方は下記からお問い合わせください。

メインテーマは未来への影響も考慮した「New Sensitivity 新しい感性」

公式HPより引用

今年のハイムテキスタイルで掲げられたメインテーマは「New Sensitivity(新しい感性)」。
他者への思いやり、共感といった心の有り様を扱うと共に、人間以外の世界との繋がりも重視する「連帯」といった側面も意識したテーマでした。
時間や場所を超えて、あらゆるものに与える影響を考慮した新しい技術や取り組みに注目が集まっています。

テーマであるNew Sensitivityを体現するトピックスとして、3つご紹介します。
①植物由来のテキスタイル
②バイオエンジニアリング技術を活用したテキスタイル
③リサイクル技術や機能性を強化する技術を含むテクノロジカル・テキスタイル

①既存の生態系で再循環する可能性が高い「植物由来のテキスタイル 」
サボテン由来のヴィーガンレザーを生産するメキシコのスタートアップ企業が、柔らかくて高級感がある手触りを追求。
さらにはフットウェアや自動車のシートなどにも用いることのできる耐久性を実現しています。

植物由来のテキスタイル

②これらは大腸菌などのバクテリアを利用して持続可能な繊維用染料の開発。
合成生物学の手法を用いることで、環境に優しく、自然界に存在するバクテリアから色素を生成するDNAを特定し、培養しています。

バイオエンジニアリング技術を活用したテキスタイル

③埋め立てや、償却処分されることが多かったテキスタイルのリサイクル。
リサイクル・ポリエステルを一部使用し、有機溶剤を使用せずに生産されたマイクロファイバーは特に注目。

テクノロジカル・テキスタイル

注目のcolor & pattern

続いてC-lab.が特に注目したCMF+P(color・material・finish・pattern)の中からcolorとpatternをご紹介します。

Komar

colorに関してはミラノサローネ2023、CERSAIE2023でも多く見受けられた「テラコッタ」が主流です。アプリコットのような、少し黄味を感じられる元気なカラーが印象的です。
pattrenのポイントはテラコッタカラーとの相性の良い「ボタニカル」。
植物の生命力をダイナミックかつ繊細に表現し、空間にアクセントを加えます。自然の豊かさや温もりを感じる色合いとグラフィックが、サステナブルを想起させ、時代の情勢を反映させています。

ぜひ併せてご覧ください

さらに進化を遂げるハイムテキスタイル

ごく一部のご紹介でしたが、以上が今年のハイムテキスタイルで見られた注目のデザイントピックスでした。
今年は特にサステナビリティとAIへの意識が高まり、多種多様な表現と出会うことができました。

さらに、来たる2025年のハイムテキスタイルに向けて、イタリア/ミラノを拠点とするデザインスタジオ「スタジオ・ウルキオラ(Studio Urquiola)」とのパートナーシップを結ぶことが発表されました。
※Studio Urquiola:2001年にパトリシア・ウルキオラとパートナーのアルベルト・ゾントーネによって設立。影響力ある国際的なデザインスタジオのひとつ。

没入感のあるユニークなデザイン体験を可能にする先駆的なデザインインスタレーションが計画されるとのことで、他業界からも注目を浴びること間違いなしです。

今回ご紹介した内容は、あくまでも全貌の一部です。
より詳しい内容を知りたい方は、ぜひ下記のcontactからお気軽にお問い合わせください。
また、同じくドイツにて開催されました『DOMOTEX/ドモテックス2024』のトレンドレポートも配信中です。
フロアカバリングの世界を知ることができますので、ぜひ併せてご覧ください。

photo by Mari Kusakari

DOMOTEX2024のトピックスはこちらから

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