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RESEARCH

マンションインテリアトレンド 2023-2024

C-lab.が実施している「マンションモデルルーム調査 2023」より、最新のマンションインテリア動向をご紹介します。

マンションモデルルーム調査は、毎年新たに作られるマンションのモデルルームで使われている内装材等の素材や色、柄、質感等を調べるもので、例年7月〜9月くらいの期間で、リアル調査とWeb調査を併用して実施しています。

対象となった地域と物件数は以下の通りです。

2023年/246タイプ
首都圏100 中部26 関西圏75
その他45(札幌15、仙台10、福岡20)

2022年/244タイプ
首都圏93 中部28 関西圏72
その他51(札幌22、仙台8、福岡21)

2021年/210タイプ
首都圏100 中部20 関西圏58
その他32(札幌13、仙台7、福岡12)

今回は全国集計の結果を取り上げます。

■ 全体傾向

今回の調査でもホワイト系とライトグレージュ系のインテリアが多く、全体の半数以上を占めています。
特にライトグレージュ系の増加が大きく、ホワイト系は2位ではあるものの大きく減少しました。
マンション物件の販売価格上昇と一戸あたりの占有面積縮小の傾向は継続していて、部屋の広さを感じられる明るい空間が求められていることは変わっていませんが、その中でもライトグレージュ系に人気が集まっています。

※ ライトグレージュ系のインテリアイメージとドア×フロアの組み合わせ事例

色系別のコーディネートをイメージスケールにプロットしてみると、上図のような位置関係になっています。 ライトグレージュ、ホワイト、ナチュラルといった明るい色系のコーディネートが多く、SOFTでCOOLなゾーン(濃いグレー色の網掛けをした部分)を中心に大きなボリュームがあります。 ライトグレージュ系は2022年に若干比率が減りましたが、2023年には大きく増加しました。普及グレードから高額物件まで、どの価格帯でも最もよく見られるコーディネートです。その分減少したのがホワイト系のコーディネートでした。明るい空間の中でも、少しナチュラルさも感じられ、落ち着きのあるライトグレージュ系に人気はシフトしています。よりホコリや汚れが目立ちにくいカラーであるということも関連していそうです。

■ カラー動向

リビングドアのカラーではグレージュ系の木目色が大きな比率を占めています。中でもライトグレージュ色の比率が高くなってきています。要因としては、1) 主張し過ぎることなく上質感を演出できること、2) 多様化するインテリア小物との相性が良いこと、3) 増加するグレー系の壁紙との一体感が得られること、などが挙げられます。

リビングフロアのカラーはホワイト、ナチュラル、ライトグレージュといった色が大きなボリュームで、ドアよりも明るいカラーの比率が高くなっています。色系としては、ドアと同様にグレージュ系色、特にライトグレージュが多くなっており、 ホワイトからライトグレージュへのシフトの兆しも見られます。ホワイトに比べて対応できるスタイルが幅広いなど、より汎用性の高いライトグレージュが求められていると考えられます。

 

▶︎▶︎▶︎ 住宅インテリアカラートレンドについては こちら

 

 

■ 木目材種(柄種)動向

リビングドア、フロアともに定番のオーク、ウォールナットは堅調であると言って良さそうです。ただオークに代わる環孔材(栄養分や水分を運ぶ導管が木目に沿って綺麗に並んでいる材)として、アッシュ、エルム、チェスナット等の比率も大きなものになっています。木目がはっきりとしていて質感の強い環孔材の中で、多様化の傾向が拡大してきているといえます。

 

▶︎▶︎▶︎ 住宅インテリアの木目柄については、こちらもご覧ください。

 

■ マンショントレンド予測 2024

昨今の予測不能な世の中におけるインテリアの在り方として、
 ・サステイナブル/コロナとの付き合い方/働き方改革など、
  いくつかの社会課題に対して個々が向き合いながら生活する
 ・多様性が認められる社会で自分らしさを主張する
といったことが重要になります。

この章では受容性の高いグレージュモダンのスタイルをベースにしながらも、個人の嗜好を意識した3つの方向性をご紹介します。

① Airy ELEGANCE(エアリー・エレガンス)

柔らかい空気感に包まれたエアリーなインテリア。
程よい素材感を感じさせる上質なアイテム同士が低彩度で響き合う心地よい空間。
昨今の韓国ブームのニュアンスも含んだ旬なスタイル。

② Creative LUXE(クリエイティブ・リュクス)

質を追求した素材による寛ぎの空間。
重厚感を感じる本格的な素材の中から色や質感に軽やかさを含む素材をセレクトすることで、今っぽさを感じる重すぎないラグジュアリー感を演出。

③ Savor MODERN(セイバー・モダン)

程よい無骨さのあるモダンな空間。 シンプルではあるものの質感がしっかりとした建具と床をベースにして、個人の嗜好に溢れたアイテムを散りばめた空間。

以上、マンションインテリアトレンドの最新情報をダイジェストでお送りしました。

地域比較等さらに詳しい情報をご要望の方は、下の 【 Contact 】 からC-lab.までお問い合わせください。

 

 

写真:Amiel D. Hechanova, Nattanich Vichaidit, Toa Heftiba, Yana Hurska, Jean-Philippe Delberghe, Alona Gross, Drew Beamer, Nathan Dumlao, Skyler Smith,  sarandy westfall on Unsplash, C-lab.

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